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廻転する不在
自連車
浮遊車輪

無限車輪

2022

自連車 中山

2022

廻転する不在

2021

ABOUT

東 弘一郎

KOICHIRO AZUMA

1998年 東京都生まれ。アーティスト。
2020年 東京藝術大学美術学部 先端芸術表現科卒業。
2022年 東京藝術大学大学院 美術研究科 先端芸術表現専攻卒業。
同大学院、博士課程に在学中。
自転車などのジャンクと金属を組み合わせて、主に動く立体作品を制作している。
サロン・ド・プランタン賞受賞。
宮田亮平賞受賞。第24回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)入選。
主な展示に大地の芸術祭(今年の越後妻有)、
東弘一郎 個展「HANMA」(代官山アートフロントギャラリー)、
春のアート展(GINZA SIX 蔦屋書店)など。

EXHIBITION

2024.3 :
百年後芸術祭-内房総アートフェス-[千葉県内房総]
2024.2 :
無人駅の芸術祭2024[静岡県島田市抜里]
2023.12 :
이음 지음 イウムチウム[韓国光州 Asian Culture Center]
2023.12 :
Gallery’s Picks for the Month[代官山アートフロントギャラリー]
2023.12 :
2023 落山風藝術季[台湾屏東 看海美術館]
2023.11 :
静岡アートビジョン[工房匠宿 エントランス]
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AWARD

2023.12 :
東京藝大アートフェス2023 佳作賞 受賞
2022.03 :
東京藝大アートフェス2022 アート・ルネッサンス賞 受賞
2022.02 :
サロン・ド・プランタン賞 受賞
2022.01 :
公益財団法人 ギオン芸術スポーツ振興財団 採択
2021.08 :
公益財団法人 小笠原敏晶記念財団 採択
2021.07 :
公益財団法人 いであ環境・文化財団奨学生 採択
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NEWS

WORK

未来井戸


The Well for the future

作家は西上総地方の小櫃川、小糸川流域で開発、発展した井戸掘り技術である「上総掘り」のダイナミズムに着目し、それを自身を代表する大型の金属作品と重ね合わせて表現した。作品は実際に掘削機能を兼ね備え、訪れる人々が自らの手で作品を体験すると同時に穴が掘り進められていくこととなる。会期が進むにつれて穴の深さは増していき、伝承技術の新たな歴史となって人々の記憶に刻まれる。


《未来井戸》 立体,2024年  竹、鉄

「百年後芸術祭-内房総アートフェス-」にて公開

https://100nengo-art-fes.jp/

百年後芸術祭-内房総アートフェス- 参加

千葉県で開催される「百年後芸術祭-内房総アートフェス-」に参加します。

袖ケ浦市 袖ケ浦公園内にて新作「未来井戸」を公開いたします。

西上総地方の小櫃川、小糸川流域で開発、発展した井戸掘り技術である「上総掘り」に着目した作品です。作品は実際に掘削機能を兼ね備え、訪れる人々が自らの手で作品を体験すると同時に穴が掘り進められていきます。

百年後芸術祭-内房総アートフェス-
【会期】2024年3月23日(土)〜5月26日(日)※火・水曜日定休(4月30日・5月1日は除く。一部施設は通常営業)(全49日)
【開催時間】10時~17時 ※作品によって公開日・公開時間が異なる場合あり
【会場】内房総5市(市原市・木更津市・君津市・袖ケ浦市・富津市)
【作品鑑賞パスポート】購入はこちら 
 前売券:(一般)¥2,500、(小・中・高):¥1,000 / 当日:(一般)¥3,500、(小・中・高):¥2,000 
【総合プロデューサー】小林武史
【アートディレクター】北川フラム
【公式サイト】https://100nengo-art-fes.jp/

また、作品の公開に合わせて、代官山のアートフロントギャラリーにてドローイングや小作品を展示していただいております。こちらも合わせてご覧ください。
【AFGサイト】
https://artfrontgallery.com/project/Gallery/gallerys_picks_for_the_month_2031.html

茶畑のサイクリスト


Tea plantation and Cyclist

 

鑑賞者は防霜ファンからの視点で茶畑を一望でき、自転車を漕いで風車を回すことができる。また、作品の体験をすることで鑑賞者自身が景観の一部となる。
高速道路を降りて茶畑だらけの風景に一気に変わると、島田に入ったという実感が湧く。整えられた茶樹の独特な形状と、それを見守る防霜ファンが立ち並ぶ風景はとても美しい。作品を通じて地元の人々と訪れる人々の間での対話を促し、この美しい茶畑の風景をさらに愛してもらうきっかけとなればと思う。


《茶畑のサイクリスト》 立体,2024年  自転車,鉄
協力: 特定非営利活動法人 クロスメディアしまだ 有限会社プレイグランドプロジェクト

photo 良知慎也

「無人駅の芸術祭2024」にて公開

https://2024.unmanned.jp

UNMANNED無人駅の芸術祭/大井川2024 参加

UNMANNED無人駅の芸術祭/大井川2024

無人駅の芸術祭で新作「茶畑のサイクリスト」を公開予定です。

鉄道の無人駅とそこから広がる集落を舞台とした地域芸術祭。
無人と呼ばれる場所に住む人々の、温かな生活の営みや大井川が育んできた美しい風景を19組のアーティストが多彩に表現します。

会期:2024年2月10日(土)〜3月17日(日)
主要エリア:島田市川根町抜里、他各所(静岡県島田市・川根本町)
主催:NPO法人クロスメディアしまだ
Webサイト:https://2024.unmanned.jp/

風車輪 Wind Wheel

Wind Wheel

屏東は風が強い地域です。普段から作品を制作する時には風に耐えるような堅牢な作品を作ることが多いですが、本作では、その強風を活かした作品を制作しようと考えました。風の力が風車を通じてシャフトを回転させ、それが車輪を動かし最終的に全ての車輪にエネルギーを伝えます。

また、この作品は人間が漕ぐことで車輪を動かすこともできます。人力で屏東の強風と同じエネルギーを生み出す体験ができます。

また、使用されている自転車の車輪は、地域でかつてレンタル自転車として使用されていたものの部品です。一度は廃棄物となった車輪ですが、それらが回転しながら光輝く様子はとても美しいです。

《風車輪》は域で廃棄された自転車の車輪が作品として蘇えらせ、地域の新しいシンボルとして動き続けることを祈ります。


《風車輪》 立体,2023年  自転車,鉄
協力: 原物創意有限公司(OIC)・株式会社 アートフロントギャラリー

「2023落山風藝術季」にて公開 (台湾 屏東 看海美術館)

https://www.amazing-pingtung.com/

ピザ窯大煙突プロジェクト


Pizza oven and Jumbo chimney project

おおみかアートプロジェクトは、茨城県日立市の南部に位置する地域・大甕(おおみか)を拠点として、「まちでつくる、まちとつくる」をコンセプトに活動をしています。本プロジェクトでは、日立市のシンボルである「大煙突」をモチーフにした作品を制作することで、地域の文化・歴史への理解を深めます。また、完成した作品を囲んで食事をすることで、新しいコミュニティ(交流・つながり)の形成を図り、まちに更なる価値を見出すことを目指します。


《ピザ窯大煙突プロジェクト》 立体 ,2023年  鉄,ピザ
協力: おおみかアートプロジェクト・株式会社あずま工房

https://hitachi-omika.com/

都市の半間

HANMA in City

「都市の半間」は、佐原の大祭に登場する山車の車輪である「半間(はんま)」をモチーフにした彫刻作品です。この作品は、実際の半間の大きさを1.8メートルの木製車輪で再現しました。鑑賞者は自転車に乗り漕ぐことで半間を回転させることができますが、その回転の仕組みは通常の車輪とは異なり、2つの半間が擦れ合いながら木屑を生み出しながら回転します。

山車の車輪がアスファルトで削れていく様子を、すり減る木製車輪と木屑によって表現しています。作品が常に変化していく様子を楽しむことができます。

木製車輪が生み出す独特な回転の感覚と、擦れ合う半間の響きによって、鑑賞者は都市の喧騒から一時的に解放される瞬間を感じることができます。

本作品では、都市という現代社会の象徴と、伝統的な祭りの文化が交わる点に着目しています。大祭の山車からインスピレーションを得たこの作品は、都市の喧騒の中で静かに存在します。さまざまな要素が融合したこの作品は、伝統と都市、静寂と活気、そして人々の関わりを探求することを目的としています。


《都市の半間》 立体,2023年  半間(欅,桐),自転車,鉄
協力:佐原みらい運河株式会社 有限会社 守谷建具店

Hello world!

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てるてる坊主と空を漕ぐ

Rowing in the sky with TERU-TERU-BOZU 東弘一郎+牛嶋均+pgt

アート看板は、地域のお店の看板としての機能を持った現代アート作品を制作して地域に設置していく計画です。
パブリックアートの管理や運用は非常に難易度が高いですが、それらに看板としての機能を与えることで、管理者のいるアートとして継続的に運用できるのではないかと考えました。
本作品「てるてる坊主と空を漕ぐ」は、大みかシティロードにある島田歯科医院の看板として計画し、東弘一郎と彫刻家/遊具職人の牛嶋均のコラボレーション作品として制作しました。
本作品は看板であり、アート作品であり、体験する遊具である、という三つの機能を持っています。観客はこの作品に乗って、島田歯科医院と書かれたグローブジャングルを回すことができます。
島田歯科医院に設置したアート看板を皮切りに、今後も大みかシティーロードを中心にアート看板を増やしていき、長期的かつ継続的に地域にアートを残していけるような構想をしています。


《てるてる坊主と空を漕ぐ》 遊具・アート看板 2022年 自転車,鉄
協力:牛嶋 均、有限会社 プレイグラウンドプロジェクト 星と海の芸術祭、おおみかアートプロジェクト

自連車 中山

JI-REN-SHA

《自連車 中山》 立体・パフォーマンス 2022年 自転車,鉄

無限車輪

Infinity Wheel

《無限車輪》は多数の自転車の車輪を連結させ、人間が漕ぐことによって全ての車輪を回転させることができる装置です。
タイヤ同士が連なることでそれぞれの動きは連動しています。目の前に見える車輪の回転の力が伝導し、数メートル先の車輪も同じように回ります。
訪れる人々が作品を体験しそれらを動かす。車輪が古くなったら、地域でまた集めて、取り替えていく。このような無限のサイクルがコミュニティの中で生まれることを想像しながら制作しました。自転車の止まってしまった時間や記憶が人間の漕ぐ動きによって再び命を取りもどします。
私にとってこの当たり前の現象は、車輪一つが回るだけでは空回りでしかなかったものが、大量の車輪が連動して動き出し、地域の小さな声が社会に浸透していく様子と重なりました。

《無限車輪》 立体・パフォーマンス 2021年 自転車,鉄

廻転する不在 越後妻有の場合

Rotating Absence

Photo by Keizo Kioku

越後妻有「大地の芸術祭」関連作品。
茨城県取手市で行った自身の作品「廻転する不在」のプロセスを、新潟県十日町市で行った。実際に十日町市で自転車を収集し、鑑賞者が実際に乗って体験できるように構造などを大幅に改良し、常設した。 「それぞれの自転車にはストーリーがある。どこで買ったのか、どんな使い方をしたのか、どこに行ったのか。乗らなくなってしまった自転車をもらうたびにそういう話をたくさん聞いてきた。私がその元の持ち主の記憶の断片を集め介入することで、時間も歴史も静止してしまった主人のない自転車に、新しい命を吹き込むことは出来ないだろうか」(作家コメント/抜粋)

《廻転する不在》 立体・パフォーマンス 2020年 自転車,鉄

浮遊車輪

Floting Wheel

《浮遊車輪》は自転車を組み合わせた一つの車輪に見立てたものを、宙に浮かせて回転させる作品である。
これらの自転車は、tokyobikeの試作品や試乗車として活用されたが、特定の人間の手に渡らずに役目を終えた。
新品の自転車に見えるが、売り物にならないのだそうだ。数カ月後にはtokyobikeの新店舗として生まれ変わるこの倉庫の中で、この自転車たちを一つの車輪に見立て、新たな形の一つの自転車に生まれ変わらせる。
陸こそ走れなかったこの自転車たちを、重力から開放し、新たな甦りの形として表現した。

《浮遊車輪》 立体・パフォーマンス 2021年 自転車,モーター,鉄
KUMA EXHIBITION 2021にて展示

《他転車》は自転車がモーターによって物理的に回転する装置です。
自転車の歴史を調べてみると、かつて自在車や自輪車と呼ばれていた装置だということがわかります。
自転車という言葉は竹内寅次郎という男が作り出したブランド名で、「転」という感じにはそれほど深い意味が込められていませんでした。
それにもかかわらず、自転車という単語が普及し、一般化していることに違和感を感じました。
自在に動かせる車ならわかりますが、自ら転がる車という言葉にはどうも納得がいきません。
私は「転がる」という言葉に、自転車そのものが回転する姿を想像しました。
自転車を回転させ、私は、本当の意味での「自転車」を一度作り上げることで、この違和感を取り払おうと考えました。
しかし、私が作り出してしまったのは、自らの力で転がる「自転車」ではなく、他の力を受けて転がる「他転車」となってしまったのでした。

《他転車》 立体 2021年 自転車,モーター,鉄
KUMA EXHIBITION 2021にて展示

自連車

JI-REN-SHA

《自連車》はモーターで動く先頭の自転車に連動して8つのタイヤが回転する作品です。
感染症のニュースが毎日のように飛び交うここ数ヶ月、これまで当たり前のように行われていた外出や親密ささえも、「不要不急」「密を避ける」という突如現れた言葉で非難される世の中になってしまい、 オンラインでの生活への移行を余儀なくされました。
地に足をつけないその生活だけでは、人間は生きていけません。
「自粛」という期間によって私達は地に足をつけない生活を始めたように思います。
私にとってこの自粛期間は、いろいろなことが空回りしているように感じます。
ペダルが回転し、タイヤが回転しているはずなのに、地に足をつけずどこにも行くことが出来ない。
タイヤの接点は地面ではなく、次のタイヤ。
この自転車が想像力という名の乗り物として多くの人の心に問いかけ、「人間らしい生き方」を再考したいのです。

《自連車》 立体 2020年 自転車,モーター,鉄
LUMINE Meets Art AWARD 2019-2020にて展示

廻転する不在

Rotating Absence

最近自転車にどハマりしている。
取手に住み、そこが自転車の街だと知った時、衝撃を受けた。誰も自転車になんか乗っていない。過去を遡ると競輪場があったことから、 自転車の街として栄えようとしたらしい。いまはそんな取手で、自転車が大量に放置され、破棄されている。 私は、現在一日のほとんどの時間を金工工房で過ごしている。金属はとても頑固な素材だ。切る、曲げる、継ぐ、全てに膨大な時間が かかる。ほっておけばすぐに真っ赤に錆びる。そのかわり、とても強い。とてつもない荷重に耐え、回転に耐えてくれる。
自転車と金属を融合させて、私の制作活動によって、自転車は生まれ変わる。 かつて私にとっての自転車は、自分の力を最大限に引き伸ばしてくれる装置だった。 どこに行くにも乗って行ったし、どこまででもいける気がした。
それぞれの自転車にはストーリーがある。どこで買ったのか、どんな使い方をしたのか、どこに行ったのか。 乗らなくなってしまった自転車をもらうたびにそういう話をたくさん聞いてきた。私がその元の持ち主の記憶の断片を集め介入する ことで、時間も歴史も静止してしまった主人のない自転車に、新しい命を吹き込むことは出来ないだろうか。

《廻転する不在》 立体・パフォーマンス 2020年 自転車,鉄

GINZA SIX 6F 蔦屋銀座アトリウムでの展示

第24回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)での展示

自浮車

JI-FU-SHA

《自浮車》は2つの自転車が遠心力によって物理的に浮き上がりながら回転する装置です。
この作品では、同じ所有者の持っていた2つの自転車を使用しています。
私は、もともと同じ人物が乗っていた自転車なのに、タイヤの大きさ・車体の重さ・デザインが全く違ったことに違和感を感じました。
回転のスピードが早くなるに連れて、2つの自転車は次第に均衡を保つようになります。
一見全く関係のない2つの自転車を、釣り合うという現象によって紐付けらることで、一人のかつての所有者を想起させることができないかと考えました。
捨てられ、動かなくなってしまったこれらの自転車は、2つで均衡を保ちながら浮き上がり、「自浮車」として動き出しました。これは、捨てられた自転車による最後の「わるあがき」でもあります。

《自浮車》 立体 2018年 自転車,モーター,鉄

■転車

■-TEN-SHA

《■転車》では自転車の前部分がピクセル状になっていますが、この作品では写真をデータ化する際に行われるピクセル単位での平均化を現実で行いました。
どんなものでもデータ化されると、同じ大きさのピクセルに平均化されてしまいます。
一度自転車を写真に撮り、データ化し、そのデータに基づいて、物質を現実世界で物理的に平均化しました。
画面上では光と色でものを識別していますが、現実世界では素材や質感を含めてものをし区別するため、籠の部分は実際の籠と同じように鉄に塗装して仕上げ、自転車のタイヤ部分のピクセルには実際の自転車のゴムタイヤを使用しました。
まるで現実で画像処理を行ったバグのようにも見えますが、残された手垢や歪みによって、現実にひき戻される。いわば現実と仮想の中間にいる存在なのではないかと考えています。

《■転車》 立体 2018年 自転車,ゴムタイヤ,鉄

他転車

TA-TEN-SHA

《他転車》は自転車がモーターによって物理的に回転する装置です。
自転車の歴史を調べてみると、かつて自在車や自輪車と呼ばれていた装置だということがわかります。
自転車という言葉は竹内寅次郎という男が作り出したブランド名で、「転」という感じにはそれほど深い意味が込められていませんでした。
それにもかかわらず、自転車という単語が普及し、一般化していることに違和感を感じました。
自在に動かせる車ならわかりますが、自ら転がる車という言葉にはどうも納得がいきません。
私は「転がる」という言葉に、自転車そのものが回転する姿を想像しました。
自転車を回転させ、私は、本当の意味での「自転車」を一度作り上げることで、この違和感を取り払おうと考えました。
しかし、私が作り出してしまったのは、自らの力で転がる「自転車」ではなく、他の力を受けて転がる「他転車」となってしまったのでした。

《他転車》 立体 2018年 自転車,モーター,鉄

自転転転転転車

JI-TEN-TEN-TEN-TEN-TEN-SHA

《自転転転転転車》では、自転車の一部分が何度も連なっていますが、この作品では、写真を切り貼りしてカタチを作り変えるプロセスを現実世界で行いました。
鋳金や鍛金などの技法を用い、素材と対話しながら制作して出来たこの不思議な形は、遠目から見たときには画像的な処理を加えられた様に見え、近くから見たときには既成品にはない作り手の手垢が残されています。
100年前にデュシャンが美術の価値観を変容させたように、現代美術は次の時代へと進もうとしています。コンピュータ上なら簡単に重力を無視したり複製したりすることが出来ます。
CGやVR等の技術が発達し、作品自体が現実世界にないものであっても成立するような時代になってきました。
しかしながら現実世界では、コンピュータのように簡単に物質を操ることは出来ません。
この作品はレディメイド的なコンセプトをはらんだ作品であると同時に、手を動かすことで仮想の世界に抗おうとする私自身の挑戦でもあります。

《自転転転転転車》 立体/鋳金 2018年 自転車,アルミ材

TIRE MACHINE

TIRE MACHINE

《Tire Machine》は、オートバイのタイヤを回転させて、壁に向かって平行移動させることで、壁にタイヤ痕をつけるという作品です。
タイヤは、美術館の展示室の白い壁をガリガリと音を立てながら少しずつ削っていきます。一見大掛かりな装置ですが、この装置が生み出すのは小さなタイヤ痕にすぎません。
時間が経つにつれて凹みがどんどん深くなっていきます。
また、この作品はドローイング的な意味合いも含んでいますが、自分が普段描くドローイングとは明らかに違います。
同じ動作を延々と繰り返すことによって生まれる単調かつエンドレスなドローイングは、人間が生み出した技術が私たちの手を離れて独り歩きをはじめてしまうような、不気味さも感じさせるのです。

《TIRE MACHINE》装置 2018年 タイヤ, モーター,鉄

BICYCLE

BICYCLE

《Bicycle》では、金属製のローラーにワイヤブラシが接触することで通電し白熱電球が点灯しますが、機械仕掛けで定期的に回転する自転車の車輪の運動により、その点灯は妨げられます。
接触した際に発生する火花は、大掛かりな装置によって生み出されて、すぐに消えてしまうような「小さな宇宙」であると感じています。
展示会場にカラカラと響く回転音に反比例して点滅する白熱電球は、予測不能な振動によってまるで呼吸し「生きている」かのように感じられます。
また、コンピュータ上で起こるバグは、正確に動くような設計をしたにもかかわらず発生してしまう、正確さの中のエラーです。
この作品は、現実世界の中で、正確に量産された既製品を組み合わせながらも、バグを再現する試みとしての意味合いも持っています。

《BICYCLE》 インスタレーション 2017年 自転車,モーター,電球

INAZUMA

INAZUMA

《INAZUMA》は、自転車に取り付けられたオルタネーターによって発電し、身にまとった白熱電球を光らせることで、自分自身の動きを光に変換し、私自身が「光になる」というプロジェクトです。
私は白熱電球が好きで、LED化されていく社会を受け入れらませんでした。言葉にならないけれども直感的に白熱電球を世の中から無くしてはいけないと感じていました。
そこで、私自身が「光になる」ことで、自分自身の白熱電球に対する感覚に答えを見出すとともに、私の運動によって生まれる光を通じて、世の中に必要な本当の意味での「光」とは何だろうかという疑問を、社会に投げかけましたしかし「光」となった自分を見ようと自転車を漕ぐのをやめると、光は消えてしまうのでした。

《INAZUMA》 写真/パフォーマンス 2016年 自転車,電球

ピザ窯大煙突プロジェクト 実施

代表を務めるおおみかアートプロジェクトにて、ピザ窯大煙突プロジェクトのイベントを開催しました。

会期:2023年12月24日(日)
時間:12:00ー18:00
場所:茨城県日立市大甕駅周辺 Oniwa
主催:おおみかアートプロジェクト
Webサイト:https://hitachi-omika.com/

「이음 지음(イウムチウム)」展にて作品発表

韓国の光州のAsia Culture Center(国立アジア文化殿堂) での企画展示「이음 지음(イウムチウム)」展にて、無限車輪を展示しました。

会期:2023年12月22日(金)から2024年7月21日(日)
時間: 火〜日 10:00 ~ 18:00 / 水、土 10:00~20:00
※毎週月曜日休館
会場:Asian Culture Center 2階.(光州、韓国)
Webサイト:
https://biz.heraldcorp.com/view.php?ud=20231220000730&fbclid=IwAR2PvyXvi_16UKJ3jOWDb9w2STxnIiYXWdlEbljN_lwhvcfGju2fbuFrltQ

Gallery’s Picks for the Month 出展

台湾で開催される2023落山風藝術季に先駆け、代官山のアートフロントギャラリーでグループ展に参加しています。台湾の作品の模型やドローイングを展示します。

「Gallery’s Picks for the Month (2023落山風藝術季)」
会期: 2023 年12月8日(金)- 2024年1月21日(日)
時間: 水~金 12:00 – 19:00 / 土日:11:00 – 17:00
場所: アートフロントギャラリー ビューイングルーム 
(ギャラリーでは原田郁さんの個展「In the Window」を開催中です)
休館日: 月曜日、火曜日、および冬季休廊(12月25日~1月5日)

展示内容:
2023年12月15日(金)から2024年2月25日(日)まで、台湾にて「2023落山風藝術季」が開催されます。その台湾の芸術祭と連動して、現在アートフロントギャラリー1Fの商談室では、関係作家たちの作品を展示・販売しています。このページでは「2023落山風藝術季」出品作品と、彼らの日本で見られる作品についてご紹介します。

Webサイト:
https://artfrontgallery.com/project/Gallery/gallerys_picks_for_the_month_2023_1.html?fbclid=IwAR2vCXg1_wwhF1fULxzAMEdWemlulBnr5F93Shdk9iMYpTqhiV8yhjCR2VU

2023落山風藝術季 《風車輪》発表

台湾 屏東にある看海美術館で開催される「2023落山風藝術季」で、新作《風車輪》を発表します。

会期:2023年12月15日- 2024年2月25日 ※火曜日休館
時間:10:00 – 18:00
会場:看海美術館 屏東(屏東縣車城鄉海口路1-12號)
※高雄空港を使用するのがおすすめです
主催:屏東県政府

《風車輪》Wind Whell
屏東は風が強い地域です。普段から作品を制作する時には風に耐えるような堅牢な作品を作ることが多いですが、本作では、その強風を活かした作品を制作しようと考えました。風の力が風車を通じてシャフトを回転させ、それが車輪を動かし最終的に全ての車輪にエネルギーを伝えます。
また、この作品は人間が漕ぐことで車輪を動かすこともできます。人力で屏東の強風と同じエネルギーを生み出す体験ができます。
また、使用されている自転車の車輪は、地域でかつてレンタル自転車として使用されていたものの部品です。一度は廃棄物となった車輪ですが、それらが回転しながら光輝く様子はとても美しいです。
《風車輪》は域で廃棄された自転車の車輪が作品として蘇えらせ、地域の新しいシンボルとして動き続けることを祈ります。

東弘一郎 個展「HANMA」

代官山アートフロントギャラリーにて、初の個展「HANMA」を開催します。

会期:2023年6月9日(金)- 7月16日(日)
時間:水~金 12:00―19:00 / 土日 11:00―17:00
場所:代官山アートフロントギャラリー
Webサイト:https://www.artfrontgallery.com/exhibition/archive/2023_04/4801.html

「デッカ・ハンマ・タイヤ・プロジェクト」

千葉県香取市佐原にある古民家いなえにて、「デッカ・ハンマ・タイヤ」を展示しました。

会期:2023年4月20日(木)~2023年5月14日(日) 
時間:10:30〜17:00
場所:古民家いなえ 〒287-0003 千葉県香取市佐原イ511
Webサイト:https://dx.nid.co.jp/art-hanma

六本木アートナイト2022 作品設置

六本木西公園にて《無限車輪》を展示しました。


作品解説
取手に住み、そこが自転車の街だと知った時、作家は衝撃を受けた。でも誰も自転車になんか乗っていない。競輪場があったことから、自転車の街として栄えようとしたらしい。いまはそんな取手で、自転車が大量に放置され、破棄されている。作家の制作活動によって、自転車は生まれ変わる。それぞれの自転車にはストーリーがある。どこで買ったのか、どんな使い方をしたのか、どこに行ったのか。その元の持ち主の記憶の断片を集めることで、時間も歴史も静止してしまった自転車に、新しい命を吹き込むことは出来ないだろうか。


会期:2022年9月17日 (土)〜9月19日 (月・祝)
時間:10:00〜18:00
場所:六本木西公園
Webサイト:https://arttank.co.jp/events/5006/

星と海の芸術祭 開催・作品出展

東弘一郎が総合ディレクターを務める、星と海の芸術祭が開催されました。
出展作品:《無限車輪》《自連車》《てるてる坊主と空を漕ぐ》
Webサイト:https://hitachi-omika.com/artfestival

Muroran Art Project2022 作品出展

2022年8月10日(水)-14日(日)の期間で、Muroran Art Project 2022にて《自連車》を展示しました。
Webサイト:https://m-a-p.jp/

SCUOLA GINZA SIX ワークショップの実施

2022年6月25日(土)、6月26日(日)の期間にて、SCUOLA GINZA SIXワークショップを実施しました。

ワークショップのアーカイブはこちら
【親子で楽しむ自由研究】体験することで見えてくる、“現代アートの入り口”とは?
https://ginza6.tokyo/magazine/136336

GINZA SIXにて作品展示

GINZA SIXにて、自転車と金属を組み合わせて動く立体作品《無限車輪》を展示しました。
会期: 2022年6月25日(土)~7月24日(日)
場所:GINZA SIX 2F 三原テラス

作品説明
《無限車輪》は多数の自転車の車輪を連結させ、人間が漕ぐことによって全ての車輪を回転させることができる作品です。タイヤ同士の動きは全て連動しています。自転車の止まってしまった時間や記憶が人間が漕ぐことによって再び命を取りもどします。車輪が古くなったら、地域で集めて取り替えていく。このような無限のサイクルが地域のコミュニティで生まれることを想像しながら制作しました。 制作協力:幸田製作所

Webサイト:https://ginza6.tokyo/news/134440

第70回 東京藝術大学卒業・修了作品展 開催

2022年1月28日(金) – 2月2日(水)の期間で、新作「無限車輪」の作品展示をします。

会期:2022年1月28日(金) – 2月2日(水)
時間:午前9時30分 – 午後5時30分(入館は午後5時まで)
会場:東京藝術大学構内・総合工房棟 1F ウッドデッキ
主催:東京藝術大学
Webサイト:https://museum.geidai.ac.jp/exhibit/2022/01/sotsuten21.html

7月22日-10月31日「今年の越後妻有」開催

「今年の越後妻有」にて新作《廻転する不在 越後妻有の場合》が公開されました。

まつだい農舞台に作品常設

新潟県十日町市まつだい農舞台にて「廻転する不在 越後妻有の場合」が常設設置されました。

作品について
「それぞれの自転車にはストーリーがある。どこで買ったのか、どんな使い方をしたのか、どこに行ったのか。乗らなくなってしまった自転車をもらうたびにそういう話をたくさん聞いてきた。私がその元の持ち主の記憶の断片を集め介入することで、時間も歴史も静止してしまった主人のない自転車に、新しい命を吹き込むことは出来ないだろうか」(作家コメント/抜粋)

通年公開
時間:10:00-17:00(最終入館16:30)※冬季は営業時間を短縮する場合あり
休館:祝日を除く火水定休(定休日も屋外作品は鑑賞可)
※年末年始休館:2023/12/26-2024/1/3
Webサイト:https://www.echigo-tsumari.jp/art/artwork/rotating-absence/

第24回TARO賞 展示開催中

第24回TARO賞にて「廻転する不在」を展示しました。

パフォーマンスの実施(13:30〜16:45)
2/20(土)、2/21(日)、3/6(土)、3/7(日)、3/14(日)、3/27(土)、28(日)、4/3(土)、4/4(日)、4/11(日)

会期:2021年2月20日 (土)-2021年4月11日 (日)
時間:9:30 – 17:00 (入館 16:30まで)
主催:川崎市岡本太郎美術館、公益財団法人岡本太郎記念現代芸術振興財
Webサイト:
https://www.taromuseum.jp/event/%e7%ac%ac24%e5%9b%9e%e5%b2%a1%e6%9c%ac%e5%a4%aa%e9%83%8e%e7%8f%be%e4%bb%a3%e8%8a%b8%e8%a1%93%e8%b3%9e%ef%bc%88taro%e8%b3%9e%ef%bc%89

茨城新聞掲載

茨城新聞にて「廻転する不在」が紹介されました。
(2021年1月27日 掲載)

BSフジ「ブレイク前夜」Web配信開始

2020年12月29日にて放送された、BSフジ「ブレイク前夜」のWeb配信が開始しました。

BSフジ「ブレイク前夜」出演決定

BSフジ「ブレイク前夜」にて出演が決定しました。
放送日時:2020/12/29(火) 21:55〜
Webサイト:https://breakzenya.art/

第23回文化庁メディア芸術祭広報企画 ART MEETS TOKYO

企画概要(ART MEETS TOKYOとは)
『ART MEETS TOKYO(アート ミーツ トウキョー)』は、9/19(土)から「第23回文化庁メディア芸術祭受賞作品展」が開催する事をきっかけにスタートさせる、新たな共同アートプロジェクトです。The Chain Museum、ライゾマティクス・アーキテクチャー、デビッドワッツによる共同企画として開催いたします。

このプロジェクトは、これからの未来を担う現役の学生や、卒業してまだまもない若手作家を対象に、美術館やギャラリーといった空間とは違う、日常的な空間で作品発表を行い、「社会や人との接点」、「新しい発見と価値」を創出する実験的プロジェクトです。作品ジャンルもインスタレーション、映像、絵画、メディアアート、音楽、パフォーマンスなどジャンルにとらわれず、作家が持つ個の表現を優先させて、その場所でしか体験を来場者に提供するのが大きな特徴です。

記念すべき、第一回目の開催となる展示会場は、2020年8月1日に渋谷に開業したホテル、sequence MIYASHITA PARKの5Fにあるレストラン&バー「Dōngxī Restaurant & Sakaba(ドンシー レストラン & サカバ)」。
表現方法の異なる5組の作家を選抜して、ソーシャル・ディスタンスによって生まれた空間を活用しながら、作品を店内に展示いたします。それぞれの作家が会場を調査し、作品プランの構想をした上で、お食事を楽しみながら作品に触れ、いつもと一味違う日常を体験できる空間をご用意しております。

日常的な空間が作品の力によって、「小さくてユニークなミュージアム」へと変化し、この時代だからこそできる表現を、様々な方々と試行錯誤し、拡張し展開していきます。

作家にとってはこのプロジェクトを通じて、新しい表現の挑戦の場であり、接点が増え、作品のことを知ってもらう機会となるでしょう。鑑賞者にとっても、作家からの問いから新しい発見と感性を養うことができる時間となり、次世代のアーティストを発掘・支援・育成ができる機会となるのではないでしょうか。

会期:2020.09.14 – 09.27
場所:渋谷宮下パーク『sequence』
Webサイト:https://artsticker.app/events/247

LUMINE meets ART AWARD 2019-2020 展示開催が決定

9/15-9/30 ニュウマンアートウォールにて、《自連車》の展示が決定しました。

ルミネ、ニュウマン館内に展示するアート作品を広く一般から公募し、アーティストの発掘と支援を目指すアートアワード「LUMINE meets ART AWARD 2019-2020」の受賞作品2点とアートに精通する審査員が選ぶ注目のアーティストによる作品4点を展示する「LUMINE meets ART AWARD 2019-2020 The Award Winner’s Exhibition」を開催します。展示は、受賞作品に加え、審査員が推薦するゲストアーティストの伊藤彩、東弘一郎、黒川和希、クラークソン瑠璃の作品も飾られます。新宿エリアを回遊しながら、ゆっくりとアートをお楽しみください。

期間: 2020年9月15日~9月30日
場所:ルミネ新宿、ルミネエスト新宿、ニュウマン新宿の館内ショーウィンドウ
Webサイト:https://www.lumine.ne.jp/lmap/award/20200908/exhibition-2020/

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