

《自浮車》は2つの自転車が遠心力によって物理的に浮き上がりながら回転する装置です。
この作品では、同じ所有者の持っていた2つの自転車を使用しています。
私は、もともと同じ人物が乗っていた自転車なのに、タイヤの大きさ・車体の重さ・デザインが全く違ったことに違和感を感じました。
回転のスピードが早くなるに連れて、2つの自転車は次第に均衡を保つようになります。
一見全く関係のない2つの自転車を、釣り合うという現象によって紐付けらることで、一人のかつての所有者を想起させることができないかと考えました。
捨てられ、動かなくなってしまったこれらの自転車は、2つで均衡を保ちながら浮き上がり、「自浮車」として動き出しました。これは、捨てられた自転車による最後の「わるあがき」でもあります。